足場掛け(スキャフォールディング) (あしばかけ)
「足場掛け(Scaffolding)」とは、ウッド、ブルーナー、ロスが1976年の論文で用いた語で、のちにヴィゴツキーのZPD概念と結びつけて論じられるようになった指導・支援の概念。学習者が自立できるよう、段階的にサポートを調整・縮小していく指導の在り方を指す。建設現場の足場が完成後に取り外されることに由来。
足場掛けとは
足場掛け(Scaffolding)は、デイヴィッド・ウッド、ジェローム・ブルーナー、ゲイル・ロスが1976年の論文「The Role of Tutoring in Problem Solving」で用いた語で、のちにヴィゴツキーのZPD(最近接発達領域)と結びつけて論じられるようになった指導概念である。建設現場で使う「足場」が、建物が完成するにつれ取り外されていくように、学習者が自立するにつれて支援を段階的に減らしていく指導スタイルを指す。
最終的なゴールは、足場なしで自分でできるようになること——自立である。
足場掛けの特徴
有効な足場掛けには次の特徴がある。
適切な困難さ:簡単すぎず難しすぎない。ZPD内の課題を与えることが前提である。
一時的なサポート:支援はあくまで「自立まで」の一時的なものである。過度な支援は自立を妨げる。
段階的な撤退:学習者の習熟度に応じて、サポートの量を徐々に減らす。
可視化と言語化:熟練者が思考プロセスを見せ・言語化することで、暗黙知が伝わる。
OJT・コーチングでの応用
足場掛けの概念は、OJTや1on1の設計に直接活かせる。新人に仕事を任せるとき「最初は一緒にやって見せる→次は少しサポートしながら任せる→最後は完全に任せる」という段階を意識することが、足場掛けを実践することである。
「できるようになったらサポートを外す」——このタイミングの見極めが、育成者のスキルの核心である。
ビジネスStockrとの接点
ビジネスStockrの振り返り記録は、部下の習熟度の変化を上司が把握するための情報源になります。適切なタイミングで足場を外す判断を、記録が支えます。
参考文献
- David Wood, Jerome S. Bruner, Gail Ross, The Role of Tutoring in Problem Solving, Journal of Child Psychology and Psychiatry, 1976.
(2026年10月確認)
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