アンドラゴジー(成人学習理論) (あんどらごじー)
「アンドラゴジー(Andragogy)」とは、米国の成人教育者マルコム・ノールズが広めた成人学習の理論・技法体系。子ども教育学(ペダゴジー)との対比で、成人の学習に固有の特性——自己主導性・経験の活用・課題中心・内発的動機——を説明する。
アンドラゴジーとは
アンドラゴジー(Andragogy)は、米国の成人教育者マルコム・ノールズ(Malcolm Knowles)が1968年の論文「Andragogy, not pedagogy」などで広めた成人教育の理論である。語そのものは、1833年にドイツの教育者アレクサンダー・カップが用いたのが最初とされる。ギリシャ語の「andros(成人男性)」と「agogos(導く)」を合わせた造語で、子どもの教育を指す「ペダゴジー(Pedagogy)」と対比して使われる。
成人は子どもとは異なる学習特性を持つ——これがノールズの出発点である。
成人学習の5つの前提
ノールズは成人の特性を当初4つの前提として示し、のちに動機づけを加えて5つとした。さらに6つ目が加えられている。
①自己概念の変化:成人は自己主導的に学ぼうとする。「教わる」より「自ら学ぶ」姿勢を持つ。
②経験の役割:成人は豊富な経験を持ち、それが学習の資源になる。経験と結びつけて学ぶとき、定着しやすい。
③学習への準備性:成人は「今の生活・仕事に役立つ」と感じるとき、学習意欲が高まる。
④学習への志向性:成人は教科中心でなく、課題・問題中心で学ぶ。
⑤動機づけ:成人の学習動機は、昇進・給与より内発的なもの(自己成長・仕事の充実感)が強い。
研修設計への示唆
アンドラゴジーは、企業研修の設計に直接的な示唆を与える。「教える」スタイルより「引き出す」スタイルが有効であること。参加者の経験を素材にすること。学んだことをすぐに実践できる場を設けること——これらはアンドラゴジーの原則を研修に応用したものである。
ビジネスStockrとの接点
ビジネスStockrは、成人学習者が自己主導的に経験から学べる環境を提供します。参加者の経験を起点にしたAIの問い返しは、アンドラゴジーの原則に沿った設計です。
参考文献
- Mark K. Smith, Andragogy: what is it and does it help thinking about adult learning?, infed.org, 1996(1999年・2010年改訂)
(2026年10月確認)
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