「1on1を導入したのに、変わらない」

多くの企業が、ここ数年で1on1を制度化しました。マネージャー育成研修を実施し、コーチングの考え方を組織に取り入れようとしてきた。それでも現場の声を聞くと、「形骸化している」「話すことが見つからない」「マネージャーによって質がバラバラ」という悩みが後を絶ちません。

なぜでしょうか。

答えの一つは、「コーチング以前」の問題にあります。コーチングが機能するためには、まず問いに向き合える土台が必要です。しかし、指示命令型の業務文化のなかで育ってきた社員の多くは、「あなたはどう思う?」と問われることに慣れていません。将来についての問いを投げかけられても、とっさに答えが出てこない。それは能力の問題ではなく、問われる経験そのものが不足しているためです。

コーチングは「超マルチタスク」である

そもそもコーチングは、スキルとして習得するにはハードルが高いものです。良い問いを選ぶ、タイミングよく投げかける、相手の感情に共感しながら傾聴する、時間を管理しつつ場をリードする——これらをすべて同時にこなすことが求められます。

研修でコーチングの概念を学んでも、実践の場で再現できるマネージャーは一握りにとどまることが多い。「トレーナーによって品質がまったく違う」という問題は、研修会社が繰り返し直面してきた課題でもあります。

コーチングが属人的になりやすい最大の原因は、ここにあります。

TOILABが解いたのは「再現性」の問題

この構造的な難しさに正面から向き合ったのが、コーチングカードTOILAB(問いラボ)です。TOILABは、株式会社インターナル・ドライブが開発したコーチングカードで、「問い」と「手順」をカードに落とし込むことで、経験・スキルの有無に関わらず、誰でもコーチング的な対話を実践できる状態をつくり出します。

核心にあるのは「再現性」という考え方です。どんなに理論的に優れたコーチングプログラムも、現場に戻れば個人差が出る。しかしTOILABはカードという物理的・構造的な仕組みで、マルチタスクを分解して手渡すことによって、その差を縮めることができます。

コーチングカードTOILAB(問いラボ)
コーチングカードTOILAB(問いラボ)©株式会社インターナル・ドライブ

とある大手メーカーでは、ダイレクターレベルを対象とした3ヶ月のコーチングプログラムにTOILABを組み込んだ導入が行われています。また、別の企業では、新任課長一人ひとりへのTOILAB導入が毎年継続されています。導入を決めた企業担当者からは「効果を社内で説明しやすい」「誰が使っても一定の水準になる」という声が挙がっています。これはまさに、再現性というTOILABの本質が評価された結果です。

セルフ振り返り力は、コーチングの「一歩手前」にある

ここで重要な視点があります。TOILABを企業に導入してきた経験のなかで、繰り返し浮かび上がってくるテーマがあります。それは、社員が「自分で自分に問いかける力」——セルフ振り返り力——を持っているほど、コーチングの効果はより高まりやすい、ということです。

1on1でマネージャーが問いを立てても、相手が日頃から内省することに慣れていなければ、その場での気づきは表面的なものになりやすい。逆に、日常的に自分の考えや感情を言語化する習慣を持っている人は、コーチングの問いに対してより深く、より速く、反応できます。

セルフ振り返り力は、コーチングを機能させるための土台スキルです。そしてこれは、研修の場だけで育てられるものではなく、日常の積み重ねによって身についていくものです。

Stockrが担う役割:毎日の内省インフラ

Stockr(ストッカー)は、日々の気づきや考えを記録する「ふりかえり習慣化アプリ」です。企業向けにはビジネスStockrとして、1on1の質向上・人材育成の再現性確保・研修定着のサポートを目的にご利用いただいています。

TOILABとのコラボレーションでは、この「セルフ振り返り力の育成」という観点を強く意識しています。TOILABの問いをトリガーとして使いながら、Stockrで日々書き出し・蓄積していくことで、コーチングを受ける前の土台づくりができます。「問われることへの慣れ」と「自分の考えを言語化する習慣」を、毎日のアプリ使用の中で育てていく——これがStockr × TOILABの組み合わせが目指す姿です。

なぜ、このコラボレーションが信頼の証になるのか

ビルディットがTOILABとのコラボレーションを選んだのは、単なる機能連携以上の理由があります。

私たちが大切にしているのは、自律的に考え・動ける人材が育つ組織をつくるという方向性です。管理ではなく支援、評価ではなく内省、命令ではなく問いかけ——そういった組織文化の変革を、デジタルツールを通じてサポートしたいと考えています。

TOILABが持つ「問いの力で可能性を引き出し、行動を生み出す」という哲学は、私たちのその考え方と深く重なります。企業導入の実績、コーチング理論に基づいた設計、そして「誰でも再現できる」という思想——これらはすべて、ビルディットがパートナーとして選びたい基準を満たしていると判断しました。

私たちは、エビデンスのあるアプローチを持つパートナーと、この種のコラボレーションを行っています。Stockrに関わるコンテンツや提携サービスは、組織開発・人材育成の現場での実績と理論的根拠を持つものに限っています。それが、ご利用いただく企業担当者の皆さまへの誠実さだと考えています。

おわりに:振り返りを「制度」から「文化」へ

1on1を制度として導入することと、組織に振り返りの文化が根づくことは、別のことです。制度は箱であり、文化はその箱を満たす日々の行動です。

セルフ振り返り力を持ち、コーチング的な対話ができる社員が増えていく。その積み重ねが、1on1の質を上げ、マネージャーの負担を減らし、チームとして課題を乗り越えていく組織をつくっていきます。

TOILABとStockrのコラボレーションは、そのための新しい一歩です。


TOILAB × Stockr コラボレーション体験

Stockrをお使いの方に向けて、TOILABが設計した「問い」をアプリ内で体験いただけます。問われることへの慣れをつくる、最初の一歩にどうぞ。

※ Stockrアプリ(iOS / Android)のインストールが必要です。法人でのご利用・デモのご依頼は下記フォームから。

ビジネスStockrの導入についてのご相談・デモのご依頼は、下のフォームからお気軽にどうぞ。まずは資料請求のみでも歓迎です。

本記事はStockrとTOILABのコラボレーション企画のもと制作されました。