内定者の不安は、情報不足よりも「言葉の不足」から生まれる
内定式が終わり、入社までの数ヶ月。この時期の内定者フォローというと、懇親会や課題図書、eラーニングを思い浮かべる方が多いと思います。どれも意味のある施策ですが、人事の方からはこんな声も聞きます。
「接点は持てているのに、不安が解消されている手応えがない」
内定者の不安の正体を聞いていくと、会社の情報が足りないことよりも、自分がこの会社を選んだ理由を、自分の言葉で説明できないことに行き当たるケースが目立ちます。就職活動の自己分析は選考を通過するための言葉づくりに寄りがちで、内定が出た瞬間に役目を終えてしまう。すると「なぜここに決めたんだっけ」という問いに答える言葉が、本人の手元に残っていないのです。
家族や友人に入社先を説明する場面、SNSで同期の華やかな投稿を見た夜、配属希望を聞かれたとき。言葉が無いところに、不安は入り込みます。
入社前の自己分析は、就活の自己分析と目的が違う
そこで効くのが、入社前にもう一度行う自己分析です。ただし目的の置き方が就活時とは違います。
就活の自己分析が「選ばれるための言語化」だとすれば、入社前の自己分析は**「選んだ理由の言語化」と「働き始める準備」**です。具体的には、次の3つが言葉になっていれば十分です。
- 自分は何を大事にして働きたいか(価値観)
- この会社の何に惹かれて決めたか(選択の理由)
- 最初の1年で、どんな場面で力を発揮できそうか(持ち味の仮説)
この3つは、配属面談でも、入社後の1on1でも、そのまま対話の土台になります。内定者にとっては不安への処方箋であり、受け入れ側にとっては育成の初期データになる。両方に効くのが、この時期の自己分析です。
手法は何でもよい。ただし「選び方」だけ案内する
自己分析の手法は、ジョハリの窓、モチベーショングラフ、キャリアの棚卸しなど数多くあります。内定者フォローに組み込むときのつまずきは、手法が多すぎて本人任せにすると始まらないことです。
おすすめは、課題として1つの手法を指定するのではなく、手法の選び方だけを案内して、本人に選ばせる方法です。自分で選んだ手法は取り組む理由が立ちやすく、選ぶ過程そのものが「自分は何を知りたいのか」という内省になります。
手法ごとの違いと選び方は、当社が運営する総合情報サイト「自己分析マップ」に、診断・ワークシート・アプリ・本など種類別に整理しています。各手法は4コマ漫画つきで紹介しているので、内定者への案内にそのまま使えます。
一度の自己分析で終わらせず、日々の言語化につなぐ
入社前の自己分析には、ひとつだけ限界があります。一度やって終わりだと、入社後の経験で揺らいだときに戻る場所にならないことです。
「大事にしたいこと」は、働き始めると必ず揺さぶられます。そのときに効くのは、完成した自己分析の結果よりも、日々の出来事と感じたことを短く言葉にする習慣です。入社前に立てた仮説と、日々の実感を照らし合わせる。ズレていたら書き直す。この往復が、早期の「こんなはずじゃなかった」を、「思っていたのと違ったが、理由は説明できる」に変えます。
当社の「ビジネスStockr」は、この日々の言語化にAIが伴走し、内定者の不安を期待に変えていくための人材育成プラットフォームです。入社前の自己分析とセットで設計すると、内定者フォローが点の施策から線の育成に変わります。
内定者フォローの設計でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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