「人に任せたいのに、結局自分で抱えてしまう」
「人に任せたいのに、結局自分で抱えてしまう」「幹部候補を育てたいのに、最後は自分が出ていかないと進まない」。経営者やマネージャーから、こうした悩みを聞くことは少なくありません。
実際、日本のマネジャーの9割はプレイングマネジャーであるとされていますし、管理職としての課題で最も多かったのが「部下に仕事を任せきれない」でした。
任せられないのは個人の器量不足というより、「任せる設計が無い」という現場の構造問題として捉えたほうが良いでしょう。
任せられない本当の理由は、能力不足よりも「見えなさ」にある
任せられない組織では、任せる側も任せられる側も、相手の状態がよく見えていません。
上司は「どこまで理解しているのか」「何に迷っているのか」「本当に前に進めそうか」が見えない。部下は「どこまで裁量があるのか」「何を優先すべきか」「失敗したらどう見られるのか」が見えない。
この”見えなさ”があると、上司は仕事を手放せず、部下は主体的に動きにくくなります。
しかも、上司と部下の信頼関係は、思っているほど対称ではありません。部下は上司を信頼していても、上司からの信頼を十分に感じられていないケースが多いという統計もあります。この状態では、部下は任されている感覚を持ちにくく、上司は「まだ任せ切れない」と感じやすい。任せられない組織の土台には、こうした信頼の非対称性があります。
飲みに行くだけでは、任せられる関係はつくれない
関係性づくりというと、会食や雑談を思い浮かべる人もいます。もちろん、それ自体に意味はあります。ただ、仕事を任せられる関係は、単なる親しさだけでは成立しません。
必要なのは、「この人は自分の成長を見ている」「この人には本音を話せる」という感覚です。これは、仕事の文脈の中での対話を積み重ねることでしか生まれません。
1on1が機能しない理由
1on1は、任せられる関係をつくる場として機能するはずのものです。しかし現実には、次のような問題が起きやすい。
- 話す材料がなく、当日その場で話題を探す
- 業務報告の延長になり、本音が出ない
- 評価の話になると空気が重くなる
この状態では、1on1は「実施している」にすぎず、信頼を深める場にはなりません。
問題の核心は、「準備されていない対話」です。お互いの状況が事前に言語化されていなければ、1on1はその場の思いつきで進み、表面的な会話に終わります。
ふりかえりが、1on1を変える
1on1の質を変えるのは、スキルよりも「材料」です。
部下が日々のふりかえりを通じて、自分の状況や気づきを言葉にしている状態であれば、1on1は「話すことを探す場」ではなく「考えを整理する場」に変わります。
上司は部下の状態をより正確に把握でき、的を射たフィードバックができます。部下は自分の言葉で話せるため、本音が出やすくなります。
この「材料が揃った1on1」の積み重ねが、任せられる信頼関係をつくります。
組織に必要なのは、仕組みとしてのふりかえり
個人の習慣に任せるだけでは続きません。組織として「日々のふりかえりを記録し、1on1につなげる」仕組みを持つことが重要です。
ビジネスStockrは、従業員が日々の気づきや迷いを安心して記録し、それをAIが整理することで、1on1で話すべき論点を可視化します。「任せた後のズレや放置を減らし、現場で自律的に改善が回り続ける状態」をつくるためのプラットフォームです。
まず現状の課題を整理するところからご一緒できます。お気軽にご相談ください。
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